### 記事本文の要約

喫煙と乳がんリスクに関する岐阜大学の和田恵子氏らの9つの前向き研究のプール解析では、喫煙者が50歳前に乳がんを発症するリスクが高いことが示されました。特に30歳前から喫煙を始めた場合や初産前に喫煙を開始した場合にリスクが高いとされています。一方、副流煙による受動喫煙との関連は見られませんでした。これらの結果は、喫煙が閉経前の乳がんリスクを上げる可能性を示唆しており、特に若年からの喫煙が有害であることを示しています。

・引用元：ケアネット

・ニュースURL：[https://www.carenet.com/news/general/carenet/58435
](https://www.carenet.com/news/general/carenet/58435)

### 編集者コメント

深光医師が、乳がん患者さんと歩もうと決心した2012年は、日本では女性の14-15人に1人が乳がんに罹るというデータがありました。2023年には9人に1人に増え、最終的には8人に1人に増加すると予測されています。男性も乳がんになる可能性はありますが、女性が圧倒的に多いのが現状です。2020年の全国乳がん患者登録調査報告では、女性93,193人（99.4%）、男性591人（0.6%）が乳がんになっています。男性の乳がんは女性よりも10歳高い年齢で発症することがわかっています。
乳がん患者さんは増加傾向で、特に40代から50代に多く、実際には60代から70代でも乳がんに罹るのは珍しくありません。また、35-39歳の若い世代でも2020年には2,813人が乳がんになっています。

乳がんは一般的に予後良好といわれますが、なぜ、若い世代の乳がん患者が幼子を残して亡くなってしまうのでしょう。乳がんが進行して受診された方の中には「子育てが忙しくて」「若い自分がまさか乳がんになるとは思わなかった」という声が聞かれます。
社会の中心にいる世代の方は、自分よりも周りを優先し、結果として手遅れの状況になるケースが少なくないのです。

乳がんが予後良好とされるのは早期発見の場合であり、そのためには自己検診と乳がん検診が不可欠です。特に山口県の乳がん検診受検率は全国で最も低く、乳がん検診の重要性を強調しています。

日本の社会や経済の中心で活躍する女性が乳がんになっても、治療後に再び社会で活躍できる
乳がんで子供が母親を失う悲劇をなくすために、すべての皆さまに乳がん検診を受けていただき早期発見されることを願っている、と深光医師は締めくくっています。